派遣の職場見学の際に質問されること・質問すべきこと
この記事では職場見学の対策として質問されることと、質問すべきことを知りたい人に向けて書きました。
面談の場でいきなり質問されると焦りますよね。自分の答えに自信が持てなかったり、とっさのことで回答が出てこないこともあると思います。
具体的には下記の質問に答えていきます。
「職場見学はそもそも面接禁止だから質問はないんじゃないの?」
「どんな質問が来るの?」
「質問の意図は」
「どう答えるべき?」
✔︎記事の信頼性
2022年5月14日現在私は派遣会社で現役の営業をしています。今まで累計で780人以上の方のオフィスワーク・事務職の方の転職を成約(実際に就職)しています。実際の現場の情報をお届けします。
目次
職場見学は面接や質問が禁止されているんじゃないの?
結論から言えば禁止されているものの、実際は面接のような質問をされることもあります。
なぜ違法とならないのかは下記の記事で解説しています。対策にはならないですが気になる方は読んでみてください。
>>派遣の職場見学で落ちる最大の理由【現役派遣営業の完全対策講座】
派遣の職場見学で聞かれる質問内容は?【質問例とその意図・回答を解説】
職場見学で聞かれるすべての質問は下記の2つに集約されています。
- 活躍してくれそうか
- 継続してくれそうか(辞めてしまわないか)
聞かれる質問についてはある程度は予め想定できますし、なぜその質問をしてくるのかの背景については明らかです。
意図を汲み取って質問に回答することで質問者が聞きたい回答をすることができるので、十分な対策になります。
実際に聞かれる質問内容の例としては下記のような質問があります。
- ①なぜ派遣を選んだのか?
- ②志望動機
- ③どっち派かを問う質問
なぜ派遣を選んだのか?という質問の意図と回答例
なぜ派遣を選んだのか?の意図
意図としては継続してくれそうかを問う質問です。
本当に派遣で長く勤める気があるのかを確かめたいシーンです。
具体的な質問者の気持ちとしては
「辞めてしまうのではないかと不安に思っていて、派遣という働き方を選ぶ理由を聞いて長く続けてくれることを確かめたい」
というようなシーンが考えられます。
なぜあえてこのようなことを聞くかというと、正社員の仕事が決まるまでの腰掛けとして派遣で働く方がおり、入社が決まって1〜2年で正社員を目指すために辞めたいという方がいるからです。短期間で辞められてしまうと採用した意味がなくなってしまうからです。
なぜ派遣を選んだのか?の質問の意図を満たす回答例
要は
「派遣を自ら選んでいて長く派遣のまま続けますよ」
ということが伝わればOKなので、下記のような答え方があります。
「子育てとの両立のためにあえて派遣を選んでいる」
「プライベートを充実させるためにあえて派遣を選んでいる」
「正社員や派遣などの雇用形態にこだわりはなく仕事内容や通勤などの条件で選んでいる」
など、明確な理由を伝えれば問題ありません。
もし、本当は正社員を目指していて一時的に派遣で働きたいということであれば、期間限定の派遣のお仕事や紹介予定派遣で正社員化のお仕事を狙うことをおすすめします。
期間限定業務で有ればなぜ派遣を選んだのかを問われた時に「正社員を目指したいから」というのはお互いにとって期間限定で終わることに対して利害が一致していますし、正社員採用ができるまでの代わりに派遣を使う企業もあるので、少ないですが活躍できればそのまま正社員になりませんか?と途中で紹介予定派遣に切り替わるチャンスもあり得ます。
志望動機を聞かれた場合の質問の意図と回答例
志望動機を聞く質問の意図
志望動機を問う意図は、継続してくれそうか・活躍してくれそうかを両方を問う質問です。
応募者が本当に辞めないのか、頑張る理由があるのかを確認したいシーンです。
具体的な質問者の気持ちとしてはいくつかあります。
「今まで全然違う職種だったのに事務を希望しているが、頑張ってくれるのだろうか?志望動機で思いの強さを判断したい」
「販売職と事務職を交互に仕事しているけど、
「販売職の方が長く続いている・・・本当は販売が良くて事務は腰掛けなのかな?動機を確かめたい」
基本的には職場見学ではガッツリの面接のような質問が来ることは少なく、経験やスキルに対しての質問が多いですが、あえてこの質問が来るということは、どうしても気になる点があるという可能性が高いのでしっかりと明確に回答した方が良いです。
志望動機の質問の意図を満たす回答例
「頑張る理由があるし、辞めないよ」ということが伝わればOKです。
正社員で有れば深みが必要ですが職場見学の際の回答であれば深みはなくても大丈夫です。
もし販売職と事務職交互に働いている例で本当はどちらでも良かったとしてもしっかりと考えないフリして回答をしましょう。
具体的な回答例としては
「販売職は好きで続けてきたけどシフトや夜遅くなることも多く両方就業してきた結果、事務の仕事の方が自分に合っていると考えています」などです。
どちらが得意か?どちらが好きか?などどっち派を問う質問の意図と回答例
どっち派の質問の意図
どちらが好きか、どちらが得意かなどを問う質問の意図は、活躍してくれそうか・継続してくれそうかどちらも問う質問です。
具体的な質問者の気持ちとシーンとしては下記のような感じです。
「接客業と事務職の両方の経験があるけど、自分ではどちらが向いていると思っているのだろう。接客の方が向いていると思っているなら事務職を志望するよりも接客に行ってもらう方が本人のためだろうな→接客と事務どちらが得意ですか?」
「腰が低くて丁寧な話の仕方をする人だなー。うちの会社スピード優先で、質よりも量だけど本人はどういうタイプかな?聞いてみよう→丁寧にコツコツ進めるタイプか、スピード優先でガンガン進めるタイプどちらですか?」
どっち派の質問の意図を満たす回答例
要は「自分は貴社の仕事に合っていますよということが伝わればOK」です。
前提としてスピード優先ポジションであれば「スピードタイプです」と言ってほしいですし、とにかくミスしないでほしいポジションであれば「丁寧にミスなく進めるタイプ」と言ってほしいものです。
しかし、どちらを要望しているのがわからない場合や、スピードを要望されているけど、自分は丁寧タイプだという場合や、丁寧にミスなくを要望されているけど、自分はスピードタイプだな、という場合もありますよね。
そういう場合にはこう答えましょう。
「どちらが得意というのはなく、スピーディーに進めつつミスがないようチェックを心がけています」
もしスピードに自信がないという場合は、
「どちらかというと丁寧なタイプですが、業務に合わせたやり方を心がけているので、スピードが上げられるようにいたします。」
もしミスに自信がない場合には
「どちらかというとスピード優先のタイプですが、業務によるやり方をがけているので、少しスピードを落として丁寧にミスなくできるようにいたします」
などですね。
質問に困った時のポイント
①自信がなくても前向きに話す
自分にはできないことや経験がない事を聞かれた場合は、「経験はないのですが前向きに頑張ります」ということを伝えましょう。
自信がなさげに話されてしまうと最初から保険をかけられているようで頑張ることもしてくれないのかな、、、と思われてしまいます。
経験がないことでも「頑張って覚えて対応します。」「自分でも調べて少しでも早くできるように頑張ります。」など前向きさが有れば経験不足でも結果として「この人ならできそう!」と判断してもらえるかもしれません。
②なるべく無言を避ける
緊張もあると思いますが、黙り込んでしまうのが1番良くないです。
コミュニケーションを取りずらい人だと感じられないよう、「緊張してしまって少し考えてもよろしいでしょうか」などと伝えて落ち着きましょう。
職場見学時「質問はありますか?」と聞かれたら?【最低1つ質問すべき】
なぜ質問をすべきなのかというと、
「積極性や想像力に欠ける」
と思われたり、
「自社に興味がない」
と判断されてしまうからです。
特に聞きたい質問がないからと言って質問をしないのは「興味がない」と言っているようなもの。最低1個は質問をしましょう。
聞く良い質問は下記の3つです。
- ①業務についての質問
- ②就業環境・職場環境ついての質問
- ③自分の理解を確認する質問
「この人はうちの会社に全く興味ないないのだな」と思われさえしなければOKなので業務内容について最低1つは必須で質問しましょう。
余力があれば2〜3個聞くのが適正です。たまに5個も6個も聞く方がいますがそこまで聞くと細かいという印象を与えて逆効果なので多くても4つまでに抑えましょう。
具体的に何を質問すればいいのかわからないという方もいると思うので質問の例をあげます。
①業務についての質問例
1番王道です。業務内容について聞くことことで仕事のイメージを捉えようとしてくれているのだとプラスな印象を与えることができます。
具体的な質問例としては
- 【流れ】1日の業務イメージとしてはどのお仕事の割合いが多いでしょうか。
- 【数/時間】業務の処理件数としては○○件程度で考えていれば大丈夫でしょうか。/1件あたりの処理時間は○分くらいでしょうか。
- 【立ち上がり】独り立ちするまでの間はみなさんから教えてもらう形でしょうか。1人から教えてもらう形でしょうか。
- 【仕事の体制】1人で担当でしょうか。みんなで分担でしょうか。
- 【仕事の特徴】いろんな方とコミュニケーションする方が多いでしょうか。座ってコツコツ行う仕事が多いでしょうか。
仕事内容の説明でわからなかった部分について、1〜2個程度聞いてみると良いかもしれません。
②職場環境についての質問
できれば環境の質問は、業務内容について質問をしてからの方が良いです。
仕事をする方からすれば仕事の内容よりも仕事の環境の方が気になっていることが多いかもしれませんが、環境のことばかり質問してしまうと、自分のことしか気にしていないという印象を与えてしまいます。
具体的な質問例
- 子供がいて保育園からの連絡がある時がありますが携帯は持ち込めますか?
- 昼食は買って食べる(外食・お弁当の)つもりですがどのように取られる人が多いでしょうか?
- オフィスカジュアルとのことですがジャケットは必要でしょうか
- テレワークは週に何回くらいでしょうか。
環境については単純に気になったことを1〜2個を目安に聞きましょう。
自分の理解を確認する質問
少し難易度が高いですが、どうしても質問がない場合にも使える万能な質問です。
例えば、
「先程のご説明を聞いて○○の業務の割合が50%程度で合間に電話応対や庶務などが入ってくるイメージでしたが理解あってますでしょうか。」などです。
間違っていても訂正してもらえて認識のずれなくできてしっかりコミュニケーションが取れる人だと思ってもらえますし、合っていれば先方としても信頼感がupする万能な質問です。
NG質問例とNGな聞き方には注意
NG質問としては下記の2つがあります。
- 調べればわかること
- 正社員になれるかどうか
①調べればわかることは聞かない
企業の情報やビジネスの内容などHPで調べればわかるようなことは聞かないようにしましょまう。
②正社員になれるかどうかはあなたの活躍次第
正社員になれるかどうかはあなたの活躍次第です。派遣で募集している以上は基本は派遣で考えるべきです。
お互いが良いなと思てた際にはじめて正社員化の話が出てくるので紹介予定派遣でもない限りは正社員になれるかどうかは聞かない方が良いです。
この人は正社員を目指していて途中で辞めちゃいそうだから採用をやめておこうという話になりかねません。
NGな質問の聞き方
もう一つ気をつけてほしいのが質問の聞き方です。
- 捉え方が様々ある質問の仕方はNG
- 質問の意図がわからないのはNG
コミュニケーションというのは大変難しいので自分ではそういうつもりでなくても捉え方が色々ある聞き方をするとよからぬ方へ捉えられてしまうので避けましょう。
捉え方が様々ある聞き方の具体例
「電話応対があるとのことですが1日何件程度ありますか?」
と一見ごく自然な質問ですが、
相手からすると
「わざわざ聞くということは、対応がいやなのかな?」
「嫌ではないけど好んでやりたくないタイプなのか?」
などと思われてしまいます。
自分としては電話応対は慣れていて、
問題ないけど単に質問することがなくてしたつもりが悪い方に捉えられてしまうということがあります。
質問の意図がわからない聞き方の具体例
例えば
「たまに大きな荷物で会社に来るかもしれないのですが大丈夫でしょうか」
などと意図が不明な質問をしてしまう人がいますが、こう言った聞き方は不信感に繋がるのでNGです。
「健康管理で運動をしており、着替えを持ってくるのでロッカーなどありますでしょうか」などと意図を明確にして話すことで不信がられずに済みます。
または
「業務でシステムを使いますか」なども単に質問しているだけで意味がない会話となってしまっていますよね。
不安があるのであれば
「PCのタイピングや操作はいつも使ってるので大丈夫かと思いますが、タイピングができれば業務システム操作は問題ないでしょうか」
と聞くのがいいですし、
逆にアピールしたいなら
「前も貴社と同じシステムを使っていたので活かせそうなのですが、頻繁に使いますか」など意図を明確にして質問をしましょう。
職場見学の質問対策ができたら自己紹介の対策もしよう
派遣の職場見学では質問を受けるだけでなく自己紹介の仕方でも印象が大きく変わります。
まだ対策のポイントがわかっていない方は事前に下記の記事を読んで準備しておくと良いです。
>>派遣の職場見学時の自己紹介のやり方【派遣営業のパターン別講座】
また下記の記事で職場見学を網羅的に対策できますので万全にしておきたい方はチェックすることをおすすめします。
>>現役派遣営業の職場見学の網羅対策マニュアル【780人の内定実績】
最後までありがとうございました。